こんにちは。オードリ秋丸です。
その1に続き、姫路城の散策をアップしていきます。
先回は「菱の門」から「いの門」と攻め上がって、ようやく西小天守の中に入ることができました。
今回は大天守、各小天守、渡り櫓をメインにアップしていきたいと思います。
姫路城の大天守は、外から見ると5階建てに見えますが、内部の造りは地上6階・地下1階の7階構成になっています。
大天守 地階
大天守の地階には、2か所の厠(トイレ)がありました。
それぞれ3つの便座があり備前焼の大かめが埋められていたようですが、実際に使用歴はないそうです。
また、「流し」呼ばれる排水機能が備わっていて、天守内の水が「流し」に集まって外に排出される仕組みになっているようです。(具体的な用途は不明です。)
写真は撮り忘れました。。。
1階
1階に上がってきました。日が差し込んで明るくなりました。
現存天守なので太い柱や梁が今も残っていて、感動します。
木の優しさを感じ、床を踏むと「ギシギシ」と音が鳴る。
また巨大な建物を支える逞しさも感じられます。
12月下旬の9時過ぎだったので、空気も廊下も冷たく、足はキンキンに冷え、なかなか木の温もりは感じられませんでしたが…
窓から三の丸方向を撮影。
天守の窓は、敵の侵入や矢玉を防ぐため、太い格子がはめられた幅半間の格子窓になっています。
乾・西小天守には、黒漆塗り、金箔金具で飾られた装飾性の高い火灯窓(かとうまど)があります。
この窓は本来、禅宗寺院の仏殿など寺院建築に用いられ高貴な建築物の象徴として使われています。
「六葉釘隠し」と呼ばれる釘の頭部を隠すための装飾。
6枚の葉をデザインしていて、葉と葉の間に猪目と呼ばれるハート形の隙間ができるのが特徴的です。
2階
2階に上がってきました。1階の廊下と比べて少し違いがありました。
床の木材の方向が、2階は平行に並べられているのに対し、1階は垂直に並べられています。
何か意図があるのか?
それにしても梁が素晴らしい。
「破風の間」です。
天守入口にかかる入母屋破風の屋根裏の空間となっています。
格子窓の一つは、開閉できるようになっています。
「武具掛け」です。
大天守には、廊下をはじめ至る所に武具掛けがあり、天守が武器倉庫としても使われていたことを示しています。
3階
階段は、現存天守の醍醐味の一つ。
急な階段は、スペースを効率化させるとともに、敵を容易に上がらせない工夫でもあります。
「武者隠し」は、建物の4隅に伏兵を配置する空間で、内部に狭間が設けられています。
3階と4階は、ちょっと変わった造りになっていて吹き抜けのような造りになっています。
外から見ると1層に見えますが、2コ階になっているため、このような造りになっているわけです。
西大柱をぐるっと回って4階に向かいます。
東大柱の左後ろ(灯篭が置いてある位置)には、「内室」と呼ばれる部屋があります。
3階は、南に唐破風が付くため、窓の位置が破風の上に開いています。
窓の位置が高くなるので、南北に石打棚を設けられています。
北側では石打棚の下の武者走りを内陣と板で仕切って、内室のような造りになっています。
右も石打棚の一つだと思うのですが、3階にもありました。
3階から西大柱を回って4階に上がってきいた写真(3階と4階の中間部分)で、敵が前進してくる所を攻撃できるようにしているのかも知れません。
武具掛けも装備されていました。
4階
左奥にある「石打棚」は、東西に大千鳥があり、窓の位置が高くなっているため、窓が使えるように設けられています。
この棚に兵が上がって、窓から射撃するわけです。
5階
右に東大柱(丸みを帯びた柱)と左の西大柱(四角い柱)です。
東大柱は、昭和の大修理の前、本来の東大柱の中心線から東南方向に約37cm傾いていたそうです。
江戸時代のはじめは、大柱そのものが建物の重さなどで歪んで変位したようですが、次第に建物全体が傾いたため、多くの支柱を入れて補修してきたようです。
この2本の大柱は、地階から5階までの梁まで通柱となっています。
柱が梁を受ける接合部分は、昭和の大修理の際に鉄で補強しています。
この2本の柱で大天守の大部分を支えていると思うと、日本の建築技術って素晴らしいって思います。
6階
ようやく頂上階に到着しました。
「長壁(刑部)神社」は、姫山の地主神で、近代になって天守内で祀られるように。
江戸時代には、「との二門」と「との三門」の間の小高い場所に鎮座していたようです。
これからも大天守をいつまでも守って頂きたいです。
神社奥には、「幻の窓」と言われる窓があったそうです。
壁面全てに窓が開けられる予定でしたが、築城途中の設計変更で4隅の窓を塞いだようです。
天守から三の丸(大手前通り)を撮影したもの。
火事除けの鯱と瓦が映っています。
姫路城の瓦は、平瓦と丸瓦を交互に組み合わせた本瓦葺で、継ぎ目には屋根目地漆喰が一面に施され、甍(いらか:屋根瓦)の美を再現しています。
東側(姫路市立美術館方向)を撮影したもの。
北側(県立歴史博物館方向)を撮影したもの。
西側(西の丸方向)を撮影したもの。
南方向に開闊して3方を山に囲まれている地形だということがわかります。
小天守巡り
「イの渡り櫓」を通って東小天守に来ました。
各小天守と大天守、渡り櫓の配置はこんな感じ↓
台所櫓って台所まで櫓にしちゃうところが、実践を見据えて造られています。
しかも台所櫓を中央に配置するところなんか、徹底ぶりが感じられます。
東小天守
東側を撮影したもの。
左に「との一門」、右側には「井郭櫓」、更に右には「折廻り櫓」の一部が確認できます。
ロの渡り櫓
乾小天守に向かう渡り櫓です。
扉を見ると頑丈な閂が施されており、要所で敵を食い止めるようにできています。
城で使われていた瓦が展示してあります。
乾小天守
乾小天守から「ロの渡り櫓」を撮影したもの。
おそらく右側に台所櫓に通じる道があると思われますが、失念していました。
城郭のジオラマが展示してあります。
西小天守
というわけで大天守から各小天守を1周してきました。
小天守は、渡り櫓で通じている部分しか見学できません。
東小天守のみ外の状態を撮影しましたが、各小天守から外を撮影して天守からどのように防御しているのか撮影したいと思います。
右側が「水の五門」です。
え~っと、何かお気づきかと思いますが、「ハの渡り櫓」を撮り忘れました。
というわけで、今回は天守と渡りい櫓をメインに紹介しました。
何かの参考になれば幸いです。
今日はここまで~!
おわりっ!
おまけ
息子に耳を折られても無表情のゲンタ君。
器が大きいね~。
では、また~。
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